だるま堂

だるま堂は、慶応3年(1867年)に汶水が建てた安産祈願所です。

汶水は、庶民に馴染みのない医学知識を広め、命の尊さを教えるきっかけ作りとして、当時の庶民が普通に行っていた「神頼み」をも積極的に取り入れようと、だるま堂を建立したのです。

汶水の思いは広く受け入れられ、北は仙台、南は福島・相馬地方まで、各地でだるま堂への参拝を行う女人講「だるま講」が結成されました。

当初は汶水の教えを伝習する拠点であっただるま講も、やがて純粋な安産祈願の民間信仰へと変化しつつ流行を続け、昭和30年代半ばまでは、だるま堂の祭日には各地の講から代参者が集まり、出店や見世物小屋などの縁日が立つほどの大にぎわいだったと伝えられています。

庶民のために、身に付けた貴重な知識と技を惜しみなく伝えようとした偉人です。

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